2025年10月12日 飯能キリスト聖園教会 礼拝説教要約(若井和生師)
前回は「あなたは世も世にあるものも、愛してはいけません(15)」とのみことばに注目しました。なぜ世も世にあるものも、愛してはいけないのでしょうか。それは、その人のうちに神の愛はないから(15)、そして、世と世の欲は過ぎ去るからです(17)。さらに、今日の箇所より、今は「終わりの時」だからです(18)。
【1】 今は終わりの時
入学の時、受験の時、就職の時、結婚の時、出産の時…私たちはいろんな個人的な時を過ごしています。そして個人的な時が私たちにとってのすべてになってしまうことがあります。しかし聖書はそれとは違う別の時があることを示しています。それは神の時、神のご計画の中にある時です。
聖書によると今は「終わりの時」と呼ばれる時です。ヨハネもここで「今は終わりの時です」と語りました(18)。どうしてそれがわかるのでしょうか。当時、反キリストと呼ばれる人々が多く現れていました。それによって今が終わりの時であることが分かるとヨハネは言及しています。
それはイエス様がすでに語っていることでした。イエス様は終わりの時について、偽預言者たちが「私こそキリストだ」と言って多くの人々を惑わす、と預言されました(マタイ24:4~5)。パウロも「終わりの日には困難な時代が来ることを、承知していなさい(Ⅱテモテ3:1)」と語りました。終わりの時とは惑わしと困難の多い、極めて不安定な時であることがわかります。
イエス様が来られて以来今日まで「終わりの時」が続いています。この時に私たちにはどんな心構えが求められているでしょうか。
イエス様は「目を覚ましていなさい(マタイ24:42)」とお話しになられました。終わりの時とはキリストの再臨と神のさばきが迫っている時です。私たちは目を覚ましてこの日の訪れに向かって備えなければなりません。そんな時に、この世を愛することは、いかに危ういことでしょうか。
【2】 反キリスト
ヨハネはこの「終わりの時」に反キリストが現れると語りました。「反キリスト」とはどのような人々なのでしょうか。
第一に文字通りキリストに反対している人です。救い主としてのキリストを認めず、キリストの教えに反対する人のことです。そして二番目に反キリストとは教会の中から生まれ、教会から出て行った人々であることがわかります(19)。彼らが教会の中にいた時は仲間であるかのように振舞っていたのですが、実は仲間ではありませんでした。彼らが教会から出て行ったことによって、それが明かにされたのです。
キリスト教会の歴史は始めの頃から、キリストを否定する異端との戦いの歴史です。それら異端の多くは教会の中で生まれ、教会から出て行きました。グノーシス、モルモン教、エホバの証人、ユニテリアン、統一教会…。たくさんの異端が教会の中から生まれては出て行きました。
かつて教会の中にいた彼らがなぜ異端になってしまったのでしょうか。聖書の歪んだ解釈、間違った理解、聖書に聖書以外の何かがつけ加えられることで異端は生まれてしまいました。
私たちも反キリストになってしまわないように。福音のように見えてそうではない「ほかの福音(ガラテヤ1:6)」に惑わされてしまうことがないように、注意しましょう。
【3】 注ぎの油
私たちが間違った教えに惑わされないために何が必要でしょうか。真理を知っていることが必要です。ヨハネは次に「あなたがたは…真理を知っている(20)」と語りました。「真理を知らないからではなく、真理を知っている」と強調していることがわかります(21)。
反キリストはなぜ教会から出て行ったのでしょうか。教会が真理に堅く立っていたからです。教会の皆が真理に立っていることによって教会は守られます。
それではなぜ彼らは真理を知っていたのでしょうか。それは聖なる方からの注ぎの油があったからです(20)。「注ぎの油」とは聖霊を表しています。聖なる神様から「注ぎの油」である聖霊が与えられたことによって私たちは真理を知る者とされました。
聖霊は「真理の御霊」と呼ばれています(ヨハネ14:17)。そしてこの方が、イエス様の話されたことを私たちに教え、思い起こさせてくださいます(ヨハネ14:26)。しかもそれは「注ぎの油」と呼ばれています。それは豊かに満ち溢れるほど与えられている、ということです。
聖霊を受けた私たちも真理を知っています。イエス様の教え、聖書のことばが真理であることを聖霊が私たちに悟らせてくださいます。聖霊の導きの中、私たちも堅く真理に立ち続けましょう。
【4】 むすび
現代は真理が曖昧な偽りの時代です。その中にあって多くの人々が生きる意味と目的を失って漂流しています。多くの人々が今日の反キリスト、偽預言者に惑わされています。真理の土台である教会の存在意義は、とても大きいのです。